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歯ぎしりが引き起こすお口のトラブル
夜中に無意識に行っている歯ぎしり。
ご家族から指摘されて初めて気づく方も多いのではないでしょうか。実は、成人の約80%が歯ぎしりや食いしばりを経験していると言われており、多くの方が自覚のないまま歯や顎に大きな負担をかけています。

歯ぎしりの原因として最も多いのが、日常生活における精神的なストレスや不安です。日中に蓄積されたストレスが、夜間睡眠中の歯ぎしりや食いしばりという形で解放され、心身のバランスを保っているのではないかと考えられています。
人間の噛む力は体重以上と言われており、無意識に行う歯ぎしりではさらに強い力がかかります。通常起きている時の噛む力と比べると、6倍以上の力が加わることもあるのです。
この強い力が長期間続くと、歯の表面が摩耗して短くなったり、歯にヒビが入ったり、最悪の場合は歯根が割れて抜歯が必要になるケースもあります。また、セラミックなどの被せ物が割れたり、詰め物が外れたりする原因にもなります。
さらに、歯ぎしりは歯だけでなく、顎の関節にも大きな負担をかけます。顎関節症の症状を引き起こしたり、歯周病を悪化させたりする可能性もあるため、早めの対策が重要です。
マウスピースが歯ぎしりに効果的な理由
歯ぎしりの原因であるストレスを完全になくすことは、現実的には難しいものです。
そこで、当院では夜間睡眠中に装着する「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースの使用をおすすめしています。マウスピースは歯ぎしり自体をなくすものではありませんが、歯や顎への負担を大幅に軽減する効果があります。
歯のすり減りを防止する
マウスピースを装着することで、歯ではなくマウスピースが削れるため、大切な歯を守ることができます。歯ぎしりでギリギリと横にスライドする動きをすると、歯の表面がどんどん削れていきます。
歯がすり減ると歯が短くなり、知覚過敏が起きやすくなったり、噛み合わせが変わったりする原因になります。使い続けるとマウスピースに穴があくこともありますが、それは歯が強く当たっているところを示しており、マウスピースの高さを調整したり、その歯を削って噛み合わせを調整する際の重要な情報となります。

歯や顎にかかる負担を分散させる
マウスピースをつけると、特定の歯だけに力がかかるのを防ぎ、歯全体で力を受けられるようになります。
何も対処せずに食いしばりを続けていると、歯にヒビが入ったり、歯根が割れて抜歯になるケースもあります。マウスピースは顎の位置を安定させ、顎関節への負担も軽減します。また、被せ物が欠けたり詰め物が取れるのを防止する効果も期待できます。
歯の位置を固定する
歯周病などで揺れている歯は、歯ぎしりによって位置がズレる可能性があります。マウスピースをつけると歯が固定されるため、位置がズレて噛み合わせが変わるのを防ぐ効果があります。
実際に、前歯に隙間ができていた患者様が、5年間夜間マウスピースを使用し続けた結果、隙間が改善し閉鎖してきたという症例もあります。これは、マウスピースをすることで上顎前歯部への負担が軽減され、歯が本来の位置に戻ったと考えられます。
マウスピースの種類と選び方
マウスピースには大きく分けて2つのタイプがあります。
それぞれに特徴があり、患者様の症状や目的に応じて適切なものを選ぶことが大切です。
ソフトタイプ
ソフトタイプは、指で曲げられるほど柔らかいゴム製の素材で作られています。装着時の違和感が少なく、初めてマウスピースを使用する方におすすめです。
詰め物や被せ物を保護するのが主な目的の方にも適しています。ただし、耐久性に欠けるため、歯ぎしりや食いしばりが強い場合は穴があきやすいというデメリットがあります。
また、柔らかいマウスピースをつけて寝ると、かえって食いしばりの力を増大させるケースも考えられるため、注意が必要です。

ハードタイプ
ハードタイプは、レジンというプラスチック製の硬い素材を使用しており、耐久性が非常に高いのが特徴です。マウスピースに穴があきにくく、効果的に歯を守ることができます。
一定の硬さを保ちつつも歯より柔らかい素材のため、歯ぎしりや食いしばりから歯を効果的に保護します。製作後も細かい調整が可能で、マウスピースの表面についた傷を確認することで、歯ぎしりや食いしばりの有無を把握することもできます。
装着時の違和感はソフトタイプより強い場合がありますが、使い続けているうちに慣れることが多く、歯ぎしりや食いしばりが強い方、顎関節症の予防や軽減を目指す方には特におすすめです。
市販品と歯科医院での製作の違い
市販のマウスピースは、お湯で温めて自分で成形するセルフタイプが主流です。手軽に入手できる点がメリットですが、自分の感覚だけで成形してしまうため、細かい調整ができません。
人間の噛み合わせは非常に繊細で、少しのズレでも歯や顎に大きな負担を与えるため、正しい噛み合わせには専門的な知識を持った歯科医師の調整が必要になります。セルフで成形されたマウスピースを使用し続けると、効果がないどころか、むしろ逆効果になってしまうリスクも潜んでいます。
歯科医院で製作するマウスピースは、患者様一人ひとりの歯型を精密に採取し、噛み合わせを考慮して作られます。製作後も細かい調整が可能で、定期的なチェックを受けることで、常に最適な状態を保つことができます。
マウスピースの正しい使い方とお手入れ方法
マウスピースの効果を最大限に引き出すには、正しい使い方とお手入れが欠かせません。

装着のタイミングと慣れるまでの期間
マウスピースは、夜間就寝時に装着します。最初は違和感があるかもしれませんが、多くの方は1〜2週間程度で慣れてきます。
中には、使用していくうちに安心感からマウスピースを使用したほうが寝やすいという方もいらっしゃいます。逆に、装着時の違和感から夜間就寝時に知らぬ間に外してしまう方もいますが、継続して使用することで徐々に慣れていきます。
日々のお手入れ方法
マウスピースは毎日清潔に保つことが大切です。使用後は水またはぬるま湯で洗い流し、歯ブラシで優しく磨いてください。
熱湯は変形の原因となるため、避けてください。週に1〜2回は専用の洗浄剤を使用すると、より清潔に保つことができます。洗浄後はしっかりと乾燥させ、専用のケースに保管しましょう。
マウスピースの寿命と交換時期
マウスピースの寿命は使用頻度や歯ぎしりの強さによって異なりますが、一般的には2〜3年程度です。穴があいたり、大きく削れたり、変形したりした場合は、早めに交換が必要です。
定期的に歯科医院でチェックを受け、必要に応じて調整や交換を行うことをおすすめします。
保険適用と費用について
マウスピースは保険適用の範囲内で作成することが可能です。
費用は3,000円〜5,000円程度で、歯科医師の診断のもと、歯ぎしりや食いしばりの症状が認められた場合に保険が適用されます。初診料や検査料が別途かかる場合もありますので、詳しくは当院にお問い合わせください。
保険適用でマウスピースを作成するには、歯科医師による診断が必要です。歯のすり減りや顎の痛み、詰め物の破損などの症状がある場合、保険適用での作成が可能となります。
マウスピース使用時の注意点
マウスピースには多くの効果がありますが、いくつか注意すべき点もあります。
歯ぎしり自体はなくならない
マウスピースをつけても、歯ぎしり自体はなくなりません。
歯ぎしりをするのはストレス発散の一つだと考えられているため、マウスピースは歯ぎしりによる歯や顎へのダメージを軽減するためのものです。そのため、肩こりや頭痛などの症状が直接的に治るわけではありません。
慣れるまでの違和感
装着時の違和感は、多くの方が最初に感じる問題です。特にハードタイプは違和感が強い場合がありますが、継続して使用することで徐々に慣れていきます。
どうしても違和感が強い場合は、調整が必要な可能性がありますので、遠慮なくご相談ください。
定期的なメンテナンスが必要
マウスピースは使用しているうちに削れたり、噛み合わせが変わったりすることがあります。3〜6ヶ月に一度は歯科医院でチェックを受け、必要に応じて調整や交換を行うことが大切です。
当院のマウスピース治療
海神あらき歯科・矯正歯科では、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせた精密なマウスピースを製作しています。
歯ぎしりや食いしばりの症状、歯のすり減り具合、顎の状態などを丁寧に診査し、最適なタイプのマウスピースをご提案いたします。製作後も定期的なチェックと調整を行い、常に快適にご使用いただけるようサポートいたします。
また、当院ではマウスピース矯正(インビザライン)にも対応しており、歯並びの改善と歯ぎしり対策を同時に行うことも可能です。歯ぎしりの原因の一つである噛み合わせの異常を根本から改善することで、より効果的な治療が期待できます。
西船橋駅・船橋駅・海神駅からアクセスしやすく、土日祝も診療しておりますので、お仕事や学校でお忙しい方でも通いやすい環境です。コーナン京葉船橋インター店2階に位置し、800台の大型駐車場を完備しているため、お車でも安心してご来院いただけます。
まとめ
歯ぎしりは多くの方が経験する症状ですが、放置すると歯や顎に深刻なダメージを与える可能性があります。
マウスピースは、歯ぎしりによる歯のすり減りや破損、顎への負担を効果的に軽減する対策方法です。ソフトタイプとハードタイプがあり、患者様の症状や目的に応じて適切なものを選ぶことが大切です。
市販品よりも歯科医院で製作するマウスピースの方が、精密な噛み合わせ調整ができ、効果的に歯を守ることができます。保険適用で3,000円〜5,000円程度で作成できますので、歯ぎしりや食いしばりでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
当院では、患者様のお口の状態に合わせた最適なマウスピースをご提案し、製作後も定期的なチェックとメンテナンスでサポートいたします。歯ぎしり対策だけでなく、マウスピース矯正など総合的な治療も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
海神あらき歯科・矯正歯科
〒273-0022 千葉県船橋市海神町3丁目124-3
コーナン京葉船橋インター店2F
TEL:047-401-7369
西船橋駅・船橋駅からアクセスしやすく、土日祝診療・駐車場800台完備
歯ぎしりや食いしばりが気になる方へ
海神あらき歯科・矯正歯科では噛み合わせや歯ぎしりの相談に対応しています。初診では症状を確認し、マウスピースの必要性や使い方の目安をご説明しています。
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著者情報
海神あらき歯科・矯正歯科 院長
加藤 佑治

患者様一人ひとりのお口の状態やライフステージ、治療に求めるゴールは異なります。海神あらき歯科・矯正歯科では「患者様にとって本当に必要な治療とは何か」を大切にし、十分な説明と対話を通じてベストな治療プランを共に考えることを重視しています。
専門は歯周病治療ですが、むし歯治療、義歯(入れ歯)、矯正歯科、インプラント、審美歯科まで幅広い分野に対応し、総合的な歯科医療を提供しています。患者様が納得して治療を受けられる環境づくりを大切にし、お口の健康を長期的に支える歯科医療を目指しています。