インプラント治療
インプラント

インプラントについて
インプラント治療とは、虫歯や歯周病などで歯を失ってしまった方に向けた、治療方法の1つです。歯を欠損してしまった部位に、人工の歯を埋入する治療方法です。インプラント体というチタン製の人工歯根を顎の骨中に埋め込んで、その上から人工の歯冠(被せ物)を取り付けます。
入れ歯やブリッジなど他の治療方法と異なり、他の健康な歯を削る必要がなく、自分自身の天然歯と同じように、少ない違和感で噛んだり食事できたりするようになります。
また、上顎や下顎の総入れ歯を使用されている方は、インプラントを埋め込んで入れ歯と併用することにより、入れ歯を固定させたり硬いものを食べやすくしたりすることが可能です。
インプラント治療の流れ
- カウンセリング
初診時は、すぐインプラント治療に入るのではなく、まずカウンセリングを行い、患者さんのお悩みやご要望などをヒアリングします。
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検査・資料どり
歯科用CTなど専門的な機材を用いて口腔内を診断し、歯型などインプラント治療に必要な資料を採取します。
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インプラント埋入手術(1次オペ)
インプラント体という人工歯根を、顎の骨に埋入する手術を行います。手術時間はおよそ1時間から1時間半ほどです。
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消毒/抜歯
手術からおよそ1週間後に再び来院いただき、消毒と抜糸を行います。
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待機期間
1ヶ月半ほどインプラントと骨が結合するのを待ちます。
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アバットメント取付(2次オペ)
歯茎を再び切開して、インプラント体の上部に、被せ物を連結させるアバットメントという土台を装着します。
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型取り
インプラント体に装着させる被せ物の型取りを行います。完成までは3〜4週間かかる見込みです。
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被せ物をセット(完成)
歯の土台であるアバットメントに被せ物を装着して完成です。
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メンテナンス/定期検診
インプラントを長持ちさせるには、治療終了後の定期検診が重要です。3〜6ヶ月に一度は来院して検診を受けましょう。
※インプラント治療には1回法と2回法の2種類があります。上記は2回法を選択した際の流れです
※1回法と2回法のどちらを選択するかは、患者様のご要望や口腔内の状況など症例によって異なります
※1回法の場合は1次オペと2次オペを同日に行なうため、治療期間や工程が短くなります
インプラント治療の
メリット・デメリットについて

インプラント治療のメリット
しっかり噛んで食事を楽しめる
インプラントは、入れ歯やブリッジに比べて、天然歯とほぼ変わらない咀嚼力(噛む力)を実現できると言われています。
一方で、入れ歯はインプラントに比べて咀嚼力が大幅に落ちると言われており、特に総入れ歯は天然歯の1/4程度の力でしか噛めないそうです。同様に、ブリッジも支える両隣の歯(の状態)によって咀嚼力が変動すると言われており、インプラントに比べて噛みにくいと感じる方が多いといいます。
他の歯を削る必要がない
歯が抜け落ちた際などに用いられるブリッジは、欠損した両隣の歯を削って、3本分の連なる被せ物を装着させる治療方法です。1本分の歯を補填するために、隣り合う2本の健康な歯を削る必要があります。
同様に、インプラントも、抜け落ちた・欠損した部位を対象とした治療方法です。ただし、ブリッジと異なり、欠損部分をピンポイントで補填する治療方法のため、他の健康な歯を傷つける必要がありません。
天然歯への負担が少ない、歯に優しい治療といえるでしょう。
天然歯のような自然で美しい見た目
インプラント治療のメリットは、噛みやすさだけではありません。天然歯みたく自然な白さの被せ物を装着することによる、審美性の高さもポイントの1つです。
また、海神あらき歯科・矯正歯科では、インプラントの料金に、手術費用やインプラント体・アバットメント(土台)・被せ物の素材費用が全て含まれています。そのため、追加で費用が発生することはありません。
インプラント治療のデメリット
外科治療(手術)をする必要がある
前述の通り、1次オペでは顎の骨の中にインプラント体を埋め込む作業が、2次オペでは歯茎を切開してアバットメントを装着する作業がそれぞれ発生するため、外科処置(=手術)をする必要があります。
ただし、極力痛みを感じないよう、麻酔を充分に施してから処置を行なうのでご安心ください。とはいえ、手術に不安や負担を感じる方は少なくありません。ご高齢の方や持病をお持ちの方など何らかのお悩みを抱えられている場合は、事前に当院までご相談ください。糖尿病や高血圧など全身疾患をお持ちの患者様の場合、インプラント治療ができない場合があります。
ブリッジなどに比べて治療期間が長い
インプラント治療で重要なのは、骨に埋め込んだインプラント体と骨が強く結合すること。結合には1ヶ月半ほどの期間を要するため、ブリッジや入れ歯など他の治療方法と比較すると、どうしても治療期間が長くなってしまいます。
治療方法(1回法or2回法)や症例によって異なりますが、一般的なケースの場合、3ヶ月ほどの治療期間が必要です。
※インプラント体を埋め込む顎の骨が不十分な場合、骨造成処置を行なうため、治療期間が長くなります
保険適用外=自費診療である
インプラント治療は、保険が適用できません。
保険治療であるブリッジや入れ歯と異なり、自費診療のため治療費はどうしても高額になってしまいます。
当院のインプラントの費用に関しましては料金表をご覧ください。
料金表を見るインプラントの寿命について

インプラントの平均残存率は、10年〜15年とされています。インプラントは金属製のため虫歯にこそなりませんが、(歯科医院で行なう)定期的メインテナンスなど治療終了後のケアを怠ると、寿命が早まる可能性があるので注意が必要です。
また、日々の手入れを怠っていると、「インプラント周囲炎」を引き起こすことがあります。インプラント周囲炎とは歯周病の一種で、症状が進行すると最悪の場合、顎の骨に埋め込んだインプラントが抜け落ちてしまう可能性のある恐ろしい疾患です。インプラント周囲炎を予防したりインプラントの寿命を延ばしたりするために、治療後も定期的に歯科医院でメインテナンスを実施し、ご自宅でのホームケアを続けましょう。
インプラント治療を受けられない
可能性のある方
持病を抱えている方
糖尿病・高血圧・心筋梗塞・狭心症などの生活習慣病や、不整脈・腎臓病・肝臓病・喘息などの疾患を抱えている方は、かかりつけ医に相談して「インプラント治療を受けても良いか?」相談・検討いただく必要があります。上記の持病をお持ちの方は、来院前にご相談ください。
骨の状態が不十分な方
インプラント治療における最大のポイントは、「顎の骨に埋め込んだインプラント体と骨が問題なく結合するか?」ということ。そこで、インプラント治療を行なう際は、1次オペ前に歯科用CTで顎の骨の厚さや密度などを診断して、インプラント治療に耐えうる状態かチェックします。
診断の結果、骨の状態が不十分だとみなされた場合、インプラント治療を受けられない可能性があります。たとえば、骨粗鬆症の方や、加齢などで骨密度が低い方は注意が必要です。
※骨の状態が不十分だと診断された場合も、骨増生という「骨が足りない部位に、骨を新しく作り出す治療」を行なうことで、インプラント治療が可能になる場合があります
10代前半など年齢が若い方
インプラントは、一般的に16〜18歳以上の方を対象とした治療方法です。
成長期など顎の骨が成長過程にある場合、インプラント体を埋め込むことができない可能性があります。
喫煙者の方
喫煙することで、インプラント体と骨が結合されにくくなると言われているためです。
また、手術成功後でも、喫煙によって歯肉の血流が悪化し、インプラント歯周炎や歯周病の発症リスクが上がることでインプラントの寿命が短くなってしまう可能性があります。喫煙者の方がインプラント治療を希望される場合は、禁煙することをご検討ください。
インプラント治療を受ける
歯科医院選びのポイント

インプラント治療に対応している歯科医院を探す際は、下記の項目に着目すると良いでしょう。
医院選びで重視するポイント
- 院内が清潔に保たれているか?
- 治療前のカウンセリングで納得できるまで丁寧に説明してくれるか?
- 念入りに手術前の検査・診断をしてくれるか?
- 歯科用CTやオペ室など専門設備が整っているか?
- インプラント治療のメリットだけでなくデメリットについても説明があるか?
- 治療費用や治療期間など丁寧に治療計画を説明・提案してくれるか?
- インプラントを埋め込む部分だけではなく、口腔内全体を考えた治療計画を説明・提案してくれるか?
- インプラント治療後の定期メインテナンスに対応しているか?
よくあるご質問
(インプラント治療におけるQ&A)

Q.インプラントに年齢制限は
ありますか?
A.下限や上限など明確な年齢制限はありませんが、目安となる年齢幅は存在します。インプラントは、顎の骨にフィクスチャーというチタン製ネジを埋め込む外科処置を行なう治療方法です。骨が発育途中である若い方や、顎の骨が不十分なご高齢の方は治療を受けられない可能性があります。
治療開始の目安としては16〜18歳以上です。また、対象年齢の上限はありませんが、外科処置を行なうため、手術に耐えうる顎の骨や体力が必要になります。ご高齢の方がインプラント治療を検討される場合は、一度歯科医院で相談すると良いでしょう。
Q.インプラント治療は痛いですか?
A.歯肉の切開など外科処置を伴いますが、局所麻酔など充分に麻酔を施すので、個人差がありますが手術術中に痛みを感じることはほとんどありません。ただし、手術後に切開した部位などに痛みが出る場合があります。
その場合は、処方されている痛み止め薬を服用することで、痛みを抑えることが可能です。手術後に痛みが続く期間も個人差はありますが、早ければ2〜3日程度、長ければ1〜2週間程度で治まる場合が多いでしょう。
Q.インプラント治療後は患部周辺が
腫れますか?
A.インプラント治療は歯茎を切開して、顎の骨にチタンのネジを埋める手術を伴う治療方法です。個人差はありますが、大なり小なり歯茎や顎の骨への負担が発生します。
手術後に腫れたり、痛みが出たりする可能性は充分にあるでしょう。
ただし、腫れは1週間以内で治まるケースが多いようです。手術直後など腫れが気になる場合は、タオルに包んだ保冷剤を患部に当てて冷やしてください。ただし、回復が遅れる可能性があるため、数日にわたって患部を冷やし続けることは避けましょう。
※骨造成を行なっていない場合、2~3日程度で治まることが多いようです
Q.インプラント手術後の注意点は
ありますか?
A.インプラント手術後は、以下6つの項目に注意して過ごしてください。
- 運動・飲酒・入浴など
血行が良くなることを避ける - 切開した歯茎を舌や指などで
触れないようにする - 痛み止めなど処方された薬は
用量・用法を守って服用する - 麻酔が効いているので
頬や唇を噛まないよう注意する - 喫煙を避ける
- 食事をする際は患部で硬いものを
噛まないようにする - 手術後、1ヶ月半ほど顎の骨とインプラント体の結合を待つ
- 被せ物の型取りを行なう
- 3〜4週間後に完成した被せ物を装着して治療終了
- 1次オペ、1ヶ月半ほど顎の骨とインプラント体の結合を待つ
- 2次オペ、土台となるアバットメントを装着する
- 被せ物の型取りを行なう
- 3〜4週間後に完成した被せ物を装着して治療終了
Q.インプラントの治療期間中に
食事はできますか?
A.基本的に普段通り食事をして問題ありません。ただし、手術直後など傷口が安定するまでは、患部周辺の歯で硬いものを噛まないよう注意が必要です。
また、傷口が安定した後でも被せものを装着するまでは患部でものを噛めないため、その他の歯で咀嚼するように心がけてください。
Q.インプラントを入れても
見た目は不自然になりませんか?
A.天然歯と比べて違和感のない、自然な見た目に仕上がります。
被せ物にはジルコニアという透明感のある白い素材を採用して、患者様一人ひとりに合わせて形や色味を調整することが可能です。
また、インプラントは、顎の骨に埋め込むインプラント体・土台となるアバットメント・被せ物の3層構造ですが、インプラント体とアバットメントは被せ物にすっぽり覆われてしまうので、自分自身はもちろん他の人から被せ物以外の構造構造部分が見えることは基本的にありません。
Q.歯が全くないのですが、
インプラント治療は可能でしょうか?
A.2つの方法があります。1つ目はAllon4※(オールオンフォー)という、4本または6本のインプラントを埋め込んで、上顎または下顎の総入れ歯を支える治療方法です。
基本的に取り外す必要がなく、手術当日に仮歯を入れるため見た目を気にすることなく、その日のうちに食事を取ることができます。ただし、大掛かりな手術になるため、通常のインプラント治療に比べて治療時間が長くなるというデメリットがあるので注意が必要です。
もう1つが、インプラントオーバーデンチャーです。2〜4本のインプラントを埋入して、裏側にアタッチメントを取り付けた入れ歯と装着させます。一般的なデンチャー(入れ歯)より安定性に優れており、患者様ご自身で取り外しすることが可能です。
※海神あらき歯科・矯正歯科では、Allon4に対応しておりません
Q.金属アレルギーの場合でも、
インプラント治療を受けられますか?
A.チタンのアレルギー反応がでなければ、インプラント治療を受けることができます。
チタンの顎の骨に埋め込むインプラント体(人工歯根)は、金属アレルギーを引き起こしにくいチタン製です。チタンのアレルギー反応は、皮膚科などでパッチテストを受けることで判定できます。金属アレルギーの方は、手術中や手術後にトラブルが発生しないよう、必ず事前に医師へ相談しておきましょう。
Q.インプラントを埋め込む手術は
どのくらいの時間がかかりますか?
A.1次オペの場合、手術時間は1時間〜1時間半ほどかかる見込みです。
まずは局所麻酔を施し、麻酔が効くまで15分〜20分ほど待ちます。その後に30分程度でインプラント体を顎の骨に埋め込む手術を行ない、レントゲン撮影を経て、お薬など注意事項を説明して、1時間ほどで終了するケースが一般的です。
Q.インプラントの治療期間と
治療回数を教えてください。
A.前述の通り、インプラント治療には1回法と2回法がありますが、どちらも治療期間に大きな差はありません。
2回法は1回法よりも工程が一つ多くなるため、その分だけ治療期間が延びます。
1回法の場合:
2ヶ月〜3ヶ月(回数:3回〜4回)
2回法の場合:
2ヶ月〜3ヶ月(回数:4回〜5回)
※顎の骨が不十分で骨造生治療を要した場合、骨が出来るまで6ヶ月ほどの治療期間がプラスされます
Q.インプラントは保険が適用できる?
A.インプラント治療は自費診療のため、保険は適用外です。
治療費用は歯科医院によって異なりますが、料金の相場は存在します。
インプラント監修

海神あらき歯科・矯正歯科
院長加藤佑治
海神あらき歯科・矯正歯科では、ただ単に欠損した歯を補填する手段としてだけなく、周囲の歯との調和を見据えたインプラント治療を行なっています。また、歯周病が専門であることから、インプラント周囲炎の予防など硬軟組織への知見を活かしたインプラント治療が可能です。
また、骨増生や軟組織移植を伴ったインプラント処置にも対応しております。顎の骨の状態が不十分な方もお気軽にご相談ください。
経 歴
- 鹿児島県 ラ・サール高等学校
- 東京医科歯科大学 歯学部
- 東京医科歯科大学 歯学部附属病院
歯周病外来 勤務 2016-2020 - 東京医科歯科大学 非常勤講師 2021
- 埼玉県 斉田歯科医院 勤務
- 愛知県 加藤歯科医院 副院長
所属学会
- 歯学博士(東京医科歯科大学 歯周病学分野)
- 日本歯周病学会
- 日本臨床歯周病学会
- なんかよう会
- VL会
- LIFE
診療メニュー
他にどんな歯科治療をお探しですか?
海神あらき歯科・矯正歯科では、あらゆるお悩み・症状に対応可能です。痛いのを治したい、しっかり噛みたい、見た目をキレイにしたい。皆様のお悩みは人それぞれです。患者様一人ひとりのお悩みにしっかりと耳を傾け、治療の内容について丁寧に話し合いをしていきます。歯のことでお悩みでしたらコーナン京葉船橋インター店2階の歯医者の当院までお気軽にご相談ください。