虫歯治療|西船橋の歯医者|海神あらき歯科・矯正歯科

虫歯治療

虫歯治療について

虫歯とは?〜虫歯のメカニズム〜

虫歯とは、プラーク(歯垢)の中に潜むミュータンス菌(いわゆる虫歯菌)が酸を作り出すことで、歯のカルシウムやリンが溶けて脆くなり、歯に穴が空いてしまう病気です。

 

虫歯の原因

虫歯ができてしまう原因は、「歯質(エナメル質・象牙質)」、「糖質(ショ糖)」、「細菌(ミュータンス菌)」の3つ。
これら3つの要素が重なり合い、一定の時間が経過した後に、虫歯ができると言われています。

歯質(エナメル質・象牙質)

人間の歯は、エナメル質・象牙質・セメント質などの成分からつくられています。このエナメル質に穴が空いた状態が虫歯です(余談ですが、エナメル質は人体の中で最も硬い組織と言われています)。ただし、エナメル質の厚さ・薄さ=虫歯のなりにくさ・なりやすさには個人差があり、虫歯に歯が生成される際の過程や環境などによって変わると言われています。

その1つが、子どもの歯(乳歯)です。大人の歯に生え変わる前の乳歯や、生えて間もない永久歯は、エナメル質が弱く虫歯になりやすいため、親御さんが注意してあげましょう。徹底的に虫歯ケアをする場合は、ご自宅でのブラッシングはもちろん、予防歯科に対応している歯科医院で、定期検診をしたり、フッ素を塗布したりするのも有効です。

糖質(ショ糖)

虫歯菌が酸を作る材料の1つが糖質です。砂糖を用いた甘いお菓子や、白米など普段から口にする食べ物に多く含まれています。間食を含む1日の食事回数が多い方や、キャンディー・キャラメル・チョコレート・ガムなどを日常的に摂取している方などは酸が多く作られるため、虫歯になるリスクが高いので要注意です。

細菌(ミュータンス菌)

虫歯を作り出す細菌、いわゆる“虫歯菌”の中で、最も代表的なものがミュータンス菌です。ミュータンス菌は糖質(ショ糖)を餌にしてプラーク(歯垢)を作り出します。このプラークの中でミュータンス菌は、歯のカルシウムやリンを溶かしてしまう酸を作り出すのです。

小児歯科について

できるだけ痛みの少ない治療

海神あらき歯科・矯正歯科では、虫歯治療などを行なう際、患者様の痛みに最大限配慮した歯科治療を心がけています。

たとえば、麻酔を施す際は、麻酔注射する部位に麻酔薬を塗る(=表面麻酔)ことで、注射する際の痛みを和らげることが可能です。また、細い注射針を用いて、(麻酔液を)注入する圧力を一定にすることで痛みを抑制できます。

痛みに配慮した治療

親知らずが虫歯になってしまった場合

虫歯になった親知らずは、抜歯するケースがほとんどです。ただし、C1など進行度が軽度で痛みが少なく、機能が長期的に期待できる場合・期待せざるを得ない場合には抜歯せず保存を選択するケースもあります。ただし、虫歯による崩壊の程度が大きい親知らずは抜歯の難易度が上がり、切開など外科処置が必要になる場合があるので、少しでも違和感を感じたら可能な限り早めに歯科医院を受診しましょう。

尚、親知らずの虫歯予防には、一般的な虫歯と同様、規則正しい食生活とブラッシングが有効です。

口臭と虫歯の関係性

  1. 口臭の原因になっている場合

    口臭は、虫歯が起因している場合があります。虫歯の原因である磨き残し(食べカス)やプラーク(歯垢)などの汚れは、溜まると臭いの原因になり、やがて口臭に繋がるのです。また、虫歯を治療した詰め物・被せ物に穴が開いたり段差ができたりすると、汚れが溜まって口臭が発生することもあるので、虫歯治療終了後も注意が必要です。

口臭治療について

⾍⻭と知覚過敏の違い

虫歯の痛みは、知覚過敏の症状に似ています。
知覚過敏とは、冷たい物を食べたり飲んだりした時などに、歯がしみたり、痛みが生じたりする現象のことです。
ただし、知覚過敏による痛みや「しみ」が一時的なものであるのに対して、虫歯による痛みは食事をしていない場合でも発生したり、暫くの間痛みが続いたりします。

「この痛みは虫歯かも……?」と少しでも感じた場合は、歯科医院を受診して、虫歯の専門家である歯科医師にレントゲンなど口腔内の検査や診断をしてもらいましょう。

知覚過敏について

虫歯の進行度合いと
治療法について

虫歯の進行度合は、C1〜C4の4段階に分類されます。

    C1

  1. 特徴 歯の表面を覆うエナメル質に穴が空いている状態です。痛みや「しみ」など、ほとんど自覚症状はありません。
    治療内容 コンポレットレジン(CR)という、保険診療による治療を行ないます。 空いた穴の大きさに応じて歯を少しだけ削って、レジンというプラスチック材を詰めます。型取りの必要がなく、1回の治療で終了する場合がほとんどです。
    治療の流れ ①虫歯の部分に麻酔を施し、歯を少し削る
    ②レジンを詰めるために、歯の表面処理(エアーをかけて、歯面処理剤を塗る)をする
    ③レジンを詰める。噛み合わせの高さに違和感がないか確認して、表面をきれいに磨く
  2. C2

  3. 特徴 C1より1段階進行した、虫歯がエナメル質の奥にある象牙質まで達している状態です。冷たい物や甘い物を食べたり飲んだりした際に、痛みや「しみ」を感じます。
    治療内容 型どりを行ない、詰め物を作製し、完成した詰め物をセットします(虫歯の程度や場合によってはC1と同様にレジンで治療する場合もあります)。最低でも2回以上の治療回数が必要です。
    治療の流れ ①虫歯の部分に麻酔を施し、取り除く
    ②詰め物の形状に合わせて歯を削る
    ③型どり
    ④完成した詰め物をセット
  4. C3

  5. 特徴 虫歯が神経に達してしまっている状態で、患部に激しい痛みを感じます。
    治療内容 虫歯が神経まで達しているため、根管治療が必要です。歯の神経を取り除く「抜髄(ばつずい)処置」を行ない、歯の根っこの部分を数回にわたって洗浄・消毒する必要があります。綺麗になった後は、神経の代わりに薬を根管へ注入。その上に土台を立てて、(型取りした)被せ物をセットします。
    治療の流れ ①麻酔を施す
    ②抜髄処置(神経を取り除く)
    ③根管治療(数回にわたって根っこを消毒・洗浄)
    ④土台を立てて、被せ物の形状に合わせて削る
    ⑤型どり
    ⑥被せ物をセット
  6. 根管治療について

    C4

  7. 特徴 “根っこの部分”だけが残っている、歯を残すことが難しい状態です。C3に比べて痛みは少ないと言われています。
    治療内容 前述の通り、歯を残す事ができないため、抜歯が必要です。抜歯後は、要望や口腔内の状態に合わせて入れ歯・ブリッジ・インプラント中から治療方法を選択します。
    治療の流れ ①麻酔を施す
    ②虫歯を抜歯する
    ③傷口の治りを待ってから欠損部位を治療(ブリッジ、入れ歯、インプラントから選択)
  8. インプラントについて 入れ歯について

虫歯を予防する方法

虫歯を予防するには、日々の歯みがきと規則正しい食習慣が重要です。
虫歯を発生させる3つの原因のうち、歯質は先天的な要素を含むため改善が難しいかもしれませんが、糖質は食事習慣で、細菌は歯みがきで、それぞれ日常生活の中で改善することができます。

歯みがき(細菌)

プラーク(歯垢)を取り除くことで、虫歯菌(ミュータント菌)を減らすことが可能です。プラークとは虫歯菌が歯の表面に作り出した細菌の塊で、うがいでは取り除くことができません。そのため、食後の歯磨きが重要です。歯ブラシでしっかりと歯の隅々まで汚れを取り除きましょう。

食事習慣(糖質)

食事を終えた後、人間の口腔内では、虫歯にならないように歯が再石灰化しようと働きかけます。
ところが、長時間かけてお菓子などをダラダラ食べ続けてしまうと、歯が再石灰化しようとする働きを妨げてしまい、虫歯菌が糖質を餌にして酸を作り続けてしまうため、虫歯の発生リスクが高くなります。(おやつなど間食を含む)食事は時間をしっかりと決めて、規則正しく取るようにしましょう。

また、ジュースやスポーツ飲料など甘いドリンクを日常的に飲んでいる方も注意が必要です。甘いドリンクには、大量の糖質が含まれています。寝る前にジュースなどを飲んで、歯磨きをせず眠ってしまうと非常に危険です。歯磨きを終えた後の就寝前は、水など糖質を含まない飲み物を取るように心がけましょう。

その他、よく噛んで食事をすることも、虫歯予防に効果的です。唾液には、口腔内を綺麗に洗浄する効果があります。しっかり噛んで食事をすることで大量の唾液が分泌され、お口の中を清潔に保つことが可能です。

予防歯科について

虫歯治療に関するよくあるご質問

虫歯でよくあるご質問

Q.虫歯が再発するのはなぜですか?

A.虫歯治療時に施した、詰め物や被せ物のすき間から虫歯菌が侵入するためです。詰め物や被せ物は経年劣化などにより、年月と共にすき間が生まれやすくなったり、合わなくなったりしていきます(一度治療した歯が再び虫歯になることを『2次カリエスといいます』)。

虫歯の再発を防ぐには、日々のブラッシングですき間を意識して隅々まで磨いたり、詰め物や被せ物を虫歯になりにくい材質(セラミックなど)にしたりする方法が効果的です。

Q.虫歯になりにくい、
丈夫な歯を作る方法はありますか?

A.カルシウムを多く含む食事を心がけることで、永久歯が強くなると言われています。たとえば、牛乳・チーズ・ヨーグルト・エビ・カニ・魚・ゴマなどを摂取すると良いでしょう。

また、『フッ素』も有効です。歯科医院で定期的にフッ素塗布を受けたり、フッ素を含む歯磨き粉などを使用したりすることによって、歯の表面をフッ素の膜でコーティングし、歯の表面を覆う(エナメル質に含まれる)カルシウムが溶けにくい、虫歯になりにくい歯を作ることができます。

Q.鏡で小さな虫歯らしき箇所を
発見しました。治療は必要でしょうか?

A.まずは、歯科医院でレントゲン写真を撮影して「虫歯かどうか?」診断してもらいましょう。「虫歯ではなく着色だった」というケースや、「小さい虫歯だと思ったのに、専門家が確認してみたら大きな虫歯だった」というケースもあり得ます。

虫歯だった場合は、最悪の場合抜歯する必要があるため、専門家・専門機関で虫歯の大きさを確認して、早急に治療を受けましょう。「まだ痛くないから大丈夫かな?」と決めつけないで、気になった
段階で可能な限り早く歯科医院を受診して
ください。

Q.虫歯になった歯は自然に
治りますか?

A.残念ながら、一度虫歯になってしまった歯が自然に治ることはありません。
虫歯は時間が経過することで治ることはなく、むしろ進行し大きくなります。

虫歯にならないためにも、歯磨きなど日常生活からケアを心がけて、歯科医院で定期検診を受けましょう。その上で、歯に違和感や異常を感じた場合は、早急に歯科医院を受診してください。

Q.虫歯になった歯を
放置するとどうなりますか?

A.C1など初期の虫歯に関しては進行を停止することがありますが、C2など象牙質まで到達した虫歯は、基本的に進行を止めません。虫歯を放置すると、神経にまで到達・感染し、歯の神経を失うことに繋がります。

また、その過程で激しい痛みが発生するでしょう。神経を失った歯は治療期間の長い根管治療が必要になるだけでなく、歯の寿命が大幅に短くなってしまいます(保険適用外ですが、神経まで到達した虫歯でも神経に活性が残っていれば神経を保存することが可能です)。

Q.喫煙者は虫歯になりやすいと
聞きましたが本当でしょうか?

A.非喫煙者に比べて、喫煙者は虫歯の発症のリスクが大きいと言われています。

その理由の一つが、唾液の量です。唾液にはお口の中を綺麗にしてくれる自浄作用が備わっているのですが、喫煙することで唾液の分泌が減り、虫歯菌の動きを活発にしてしまいます。さらに、タバコの煙に含まれる有害物質が口腔内の免疫力を下げてしまったり、細菌の発生を誘発したりするそうです。

また、喫煙者は虫歯だけでなく歯周病の発症リスクも大きいと言われています。

Q.虫歯は他人から感染しますか?

A.虫歯は、唾液を通して他人から感染します。特に、赤ちゃんや小さなお子さんは、虫歯に感染しやすいため、親御さんの注意が必要です。

赤ちゃんは虫歯菌を持たない状態で生まれますが、両親や周りの人達からキスなどスキンシップを受けたり、スプーン・お箸など食器を共有されたりすることによって、虫歯菌に感染する可能性があります。

Q.歯磨きだけで虫歯を
治すことはできますか?

A.初期段階の虫歯であれば、プラークコントロール(徹底したブラッシング、デンタルフロス、歯間ブラシなど)によって治療・改善できる可能性があります。

ただし、進行度合を正確に把握するためには、歯科医師による(レントゲンなどを用いた)検査が必要です。「虫歯かもしれない…」と感じたら、セルフケアの前に、まずは歯科医院を受診しましょう。

Q.キシリトールガムで
虫歯を予防できますか?

A.歯磨きと併せてキシリトールガムを噛むことにより、虫歯の発症リスクを抑えることができます。キシリトールとは、果物や野菜の中に含まれている天然の甘味料のことです。

歯垢(プラーク)中で生み出される酸を中和して、虫歯の進行を抑制したり、ミュータンス菌(虫歯菌)を弱体化させたりする働きを持ち合わせています。
また、虫歯の原因にならない甘味料であるため、予防歯科の本場・フィンランドでは虫歯予防としてキシリトールを摂取する習慣があるそうです。

自宅で行なうホームケアとしてキシリトールを接種する場合は、1日3回食後に10分ほどキシリトールガムを噛むと良いでしょう。ただし、キシリトールガムを噛んでいるからといって100%虫歯を予防できるわけではありません。歯磨きも忘れずに行ないましょう。

Q.アルコール飲料は
虫歯を悪化させますか?

A.アルコール自体が虫歯を悪化させることはありません。ただし、アルコール飲料=お酒の種類によっては、虫歯を悪化させてしまう場合があります。
たとえば、虫歯の原因である糖質を多く含む、ビール・チューハイ・サワー・甘いカクテルなどは、虫歯の発症リスクを高めてしまうので注意が必要です。

また、お酒を飲んで酔っ払ってしまった際は、歯磨きなど虫歯予防ケアをせずそのまま寝てしまったり、いい加減に歯磨きをしてしまったりすることがないよう気をつけてください。

Q.食事する際、虫歯にならないよう
気をつけるポイントがあれば
教えてください。

A.食事の回数と、食事したもの(=何を食べたか?)の、2つが重要です。
通常、人間の口腔内は中性に保たれていますが、口腔内が酸性に変わると、虫歯の発症リスクが高くなります。食事の回数が多かったり、食事の時間が長くなったりすることで、口腔内が酸性に変化してしまい虫歯になりやすい状態を作り出してしまうので、回数や(所用)時間を決めて食事をするよう心がけましょう。

また、虫歯菌が好む甘いお菓子(キャラメル、飴、グミ、チョコレート、チューイングキャンディーなど)や、甘い飲み物(ジュール、スポーツドリンクなど)を極力控えることで、虫歯の発症リスクを抑えることが可能です。

虫歯治療監修

院長

海神あらき歯科・矯正歯科
院長
加藤佑治

経 歴

  • 鹿児島県 ラ・サール高等学校
  • 東京医科歯科大学 歯学部
  • 東京医科歯科大学 歯学部附属病院
    歯周病外来 勤務 2016-2020
  • 東京医科歯科大学 非常勤講師 2021
  • 埼玉県 斉田歯科医院 勤務
  • 愛知県 加藤歯科医院 副院長

所属学会

  • 歯学博士(東京医科歯科大学 歯周病学分野)
  • 日本歯周病学会
  • 日本臨床歯周病学会
  • なんかよう会
  • VL会
  • LIFE

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